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名古屋市街地からのベッドタウン化の波は、この有松も飲み込もうとしているのであるが、国道1号線のすぐ北側に並行する旧東海道筋は、時間が止まっていたのか、不思議と江戸時代そのままの街並みが残っている。
 慶弔13年(AD.1609)尾張藩の奨励によって有松は作られました。絞の起源は古く奈良時代にさかのぼり幾多の変遷を経て今日に及び、慶長以前は、九州の豊後絞、肥後の高瀬絞が一部に知られていたようでありますが、今から約370年前慶長15年(1610年)豊後の大名が名古屋城築城の時連れてきた人から絞の技法を教えられ、耕地も少なく、茶屋集落としての営みにも限界があったため、この地の人たちがこれを副業として絞染を工夫し、東海道を行きかう旅人に売ったのが始まりといわれています。後に尾張藩の保護のもとたゆまぬ努力により、絞独特の優雅で多種多様な技法が考案開発され繁栄をきわめたのです。
 天明4年(AD.1748)の大火で村の大半が焼失してしまいましたが、その際、火災に備えて漆喰による塗籠造とし、萱葺き屋根を瓦葺としたため、今も当時の面影を残した豪壮な町屋がたち並んでいます。また、服部家住宅は愛知県が「有形文化財」に指定し、岡家住宅・小塚家住宅・竹田家住宅は名古屋市が「有形文化財」に指定しています。



服部邸

愛知県指定文化財
都市景観重要建築物



竹田邸
名古屋市指定文化財
都市景観重要建築物


小塚邸

名古屋市指定文化財
都市景観重要建築物



岡邸
名古屋市指定文化財
都市景観重要建築物


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