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灘、伏見と並び全国でも名高い酒どころ西条。JR山陽本線西条駅の東側には煉瓦作りの煙突が連なり、六軒の造り酒屋の酒蔵が並ぶ。なまこ壁や白壁、赤瓦の屋根に黒塗りの格子など歴史を感じさせる通りが続いている。

  東広島市西条

 八世紀頃から国府や国分寺がおかれ、安芸の国の経済文化の中心地として栄えた西条。この西条の酒造りは、江戸時代初期から大名の参勤交代の宿場町であったため盛んとなったそうである。
かと言うものの、西条には酒の命とも言うべきいい水、西条独特の中硬水があった。そしてまた典型的な高原盆地で、気温の日格差が大きく大気も澄み、気候風土が酒の発酵、熟成、貯蔵に適していた。
 口碑によれば元和9年(西暦1623年)にこの山陽道宿場町西条にて賀茂鶴の前身「小島屋木村家」が、清酒の醸造販売を始め、明治6年(西暦1873年)酒名を旧地名、賀茂郡の「賀茂」と、気高い瑞鳥の「鶴」とあわせ「賀茂鶴」と命名し、以来本格的な酒造りに取り組み、今日まで品質日本一であるよう酒造りに全力を傾注されているそうである。


 町の何処を歩いていても見える煙突。その煙突にはそれぞれの酒蔵の名前が書かれていて、煙突を道標に歩いていると、初めての町なのに道に迷うことが有りませんでした。 
 毎年10月には、酒蔵通りで「酒まつり」が開かれ、お酒好きの方はもちろん、お酒の飲めない方、家族連れの方も楽しめるイベントが盛りだくさんで、近年20万人を超える人出で賑わうそうです。 2003年夏、酒まつり広報から始まった酒蔵通りライトアップ。 秋の酒まつりに向けて、酒蔵通りの白壁の酒蔵や煉瓦作りの煙突がライトアップされ、お洒落な町並みになるそうです。

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