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福井県今立町 福井県今立町
福井県今立町

 この越前での紙すきのはじまりについてははっきりしませんが、全国でも例のない紙すきの神様「川上御前」の伝説によると、今から千五百年ほど前、継体天皇が越前味真野というところにいて、まだ男大迹皇子と呼ばれていた頃の話です。大滝の岡本川の上流に美しい姫が現れて、「田畑の少ないこの里は清らかな水に恵まれているから、紙すきをして生計をたてよ」とその技を教えたことに始まるそうです。
 日本のちょうど真中ぐらい、日本海に面した福井県の今立町。 この町にある五つの村(不老・大滝・岩本・新在家・定友)が昔から五箇とよばれ、和紙の産地「越前和紙」の里なのです。 せまい谷間に、約八十軒の製紙関係工場が集中していて、各工場は家族を中心とした中小企業で一年中(専業)和紙を作っています。 特徴は、伝統の奉書紙をはじめ鳥の子紙など、和紙の種類が豊富なことです。 小さな名刺やハガキから、世界一の大きな絵の紙までいろいろな和紙を作っています。